良い「プロンプト」でAIを便利に活用する方法
記事を書いた人:Webデザイナー 新謙二
2024年の世の中を賑わせている生成AI。ChatGPT、Gemini、Copilot、Perplexity、Genspark、Claudeなど、様々なAIが登場していますが、皆さんはもう利用されていますか?
これらの生成AIを利用した、文章・書類の生成、画像・イラスト生成、プログラム開発、図形チャート生成、教育サービス、複数のAIを組み合わせたオートメーション処理など、業務や用途に特化したサービスが次々と生まれていますので、今後は様々なシーンに特化したサービスが展開されていくことが予想されています。
このAIを利用する際におこなう指示や定義づけを「プロンプト」と言います。
AIはこの「プロンプト」から答えを導き出しますので、「プロンプト」の出し方により、回答の品質は大きく左右されます。
そこで今回は「プロンプト」の書き方とフォーマットをご紹介いたします。今回の情報は基礎的なものになりますが、「プロンプト」はAIを使う側として、非常に重要なスキルのひとつになりますので、ぜひご覧ください。
おすすめのプロンプトの書き方
「プロンプト」の書き方は、生成AIの目的や用途に応じて異なりますが、効果的な「プロンプト」にはいくつかのポイントやフォーマットがあります。
具体性を持たせる
「プロンプト」にできるだけ具体的で明確な指示を含むと、AIが正確な回答を出しやすくなります。抽象的な指示よりも、詳細を指定したほうが期待に近い結果を得られます。
悪い例: 「ブログを書いて」
良い例: 「中小企業向けのウェブサイト運用のメリットについて、SEOの観点から説明するブログを書いてください」
コンテキストを提供する
「プロンプト」の前後の文脈や状況を共有すると、AIが正しく解釈しやすくなります。例えば、どの様な目的で使うか、誰が対象かなども含めると、結果がより的確になります。
例: 「デジタルマーケティングの初心者向けに、SEOの基礎について優しい言葉で解説する内容を書いてください」
出力形式を明確にする
文章を生成する場合、どのような形式で返答を期待しているかを指定するとよいです。箇条書き、短文、ブログ記事、説明文など、形式を具体的に指定するとAIの出力が一貫します。
例: 「箇条書きで、5つのSEO対策のヒントを簡潔にリストアップしてください」
トーンやスタイルの指定
必要に応じて、文章のトーンやスタイルも指定すると、よりターゲットに合ったアウトプットが得られます。
例: 「カジュアルで親しみやすいトーンで、SNS初心者向けにインスタグラムの使い方を説明してください」
長さを指定する
どれくらいのボリュームが必要か、簡潔なものなのか、詳細に渡るものなのかも指定すると、望ましい長さでの応答が得られます。
例: 「100文字以内で、会社のビジョンを簡潔にまとめてください」
目的やゴールを伝える
どの様な目的でその情報を使うのか、ゴールを伝えると、AIもその方向に合わせて最適化された応答が可能です。
例: 「この文章は、顧客に当社の新サービスを紹介するためのメールで使います。丁寧で信頼感を与えるトーンでお願いします」
効果的なプロンプトフォーマット
1. 指示 + 対象 + トーン/スタイル + 出力形式 + 目的
例:「中小企業の経営者向けに、ウェブサイトのアクセス解析ツールの利点について、簡潔でプロフェッショナルなトーンで説明するブログ記事を書いてください」
2. 問題設定 + 解決策の提案 + 出力形式
例:「新しいデジタルマーケティングツールを導入した際に、企業が直面しやすい課題を3つ挙げ、それぞれの解決策を提供する形式で書いてください」
最後に
この様に「誰に」「何を」「どのように」伝えたいのかを明確にすることが、AIにとって理解しやすく、精度の高い結果につながります。
ただし、残念なことに現在はまだAIが回答する内容がすべて正しいとは言えません。もっともらしく間違った内容が含まれている場合もありますので、回答には目を通し、情報に間違いがないかをご確認いただくことをお勧めいたします。
間違った内容を検証する意味では、Gensparkの様に情報の提供元(ソース)を明示するサービスもありますので、不確かな情報の場合は複数のAIを利用するというのも良いかもしれません。
弊社では、Web制作を中心に今後AIを導入した業務への取り組みもおこなっていきますので、今後も便利な情報がございましたら発信させていただきます。便利なWebサービスを利用した、Webサイトの改善や業務改善のご提案もおこなっておりますのでお気軽にご相談ください。ぜひ皆さまのAIの活用にお役立ていただければ幸いです。