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新たにXserverを利用するサイトで、初めてメーリングリストを利用することになりました。
そこで改めてメーリングリストの機能について調べたので、まとめました。

メーリングリストとは

複数の相手に同じ内容のメールを一斉に送信するサービスです。
メールで複数の相手に同じ内容のメールを一斉に送るためには、メール送信者が全員のメールアドレスを入力してメールを送信する必要があります。
メーリングリストであれば送信者がメーリングリスト専用のアドレス宛にメールを送信するだけで、登録されているすべてのメールアドレス宛に一斉に配信することができるサービスです。

メーリングリストのメリット

  • 複数人に手間なく送れる
  • アドレスの入力ミスなどの誤送信が防止できる
  • 情報漏洩のリスクが低い

多くのホスティングサービスで運用できますが、今回利用するXserverでもメーリングリストの運用が可能でした。

メーリングリストの登録




Xserverのメーリングリストは、サーバパネルからメーリングリストメニューを選択して、メーリングリストアドレスとパスワードを設定します。

メーリングリストが作れたら、その他の設定はメーリングリスト用の管理画面から行います。
メンバー登録やメンバー毎の受信権限、メーリングリストの配信制限などが管理画面から設定できます。
今回は管理者メールアドレスを登録、システム・エラーメール受信設定を「受信する」にして、メーリングリスト配信時に発生したシステム・エラーの内容が管理者メールアドレス宛に届くようにしました。
ちなみに、管理者メールアドレスには登録メンバーのアドレスは使用できませんでした。メーリングリスト管理用のメールアドレスを新規で作成し、管理するようにしました。



テスト配信をしたところ


メーリングリストの周知を兼ねてテスト配信を行い、受け取ったら全員が再度メーリングリストに配信(返信)するようにしたのですが、メンバーからの配信(返信)が数件届いていないことがわかりました。
確認したところ、メンバー登録したメールアドレスは自動転送をしていて、転送先のメールアドレスから配信していたようで、メーリングリストに登録していないアドレスため、エラーになったようです。

メーリングリストの初期状態では登録されているメールアドレスのみが配信できるようになっていますので、登録以外のメールアドレスから送らないよう周知すればよいことなのですが、管理画面で設定できる機能で対応できることはないかも調べてみました。

管理画面の設定で対応できること

登録メンバーの権限の設定

元のメールアドレスと自動転送先のメールアドレスをメンバー登録する方法。
その際、元のメールアドレス宛と自動転送先のメールアドレス宛に2通メールが届くことのないように、元のメールアドレスは権限を「メール受信+メール配信」(もしくは「メール受信のみ」)にして、自動転送先のメールアドレス宛は「メール配信のみ」にする。



メールの配信前確認

管理者メールアドレスを登録し、管理者の承認後にメールを配信する機能を利用する方法。
メールの配信前確認を「確認する」に設定した場合、管理者が承認したメールのみがメンバーに配信されるよう設定できるので、管理者は、【管理者メールアドレス】宛に送られたメールを確認し、配信を承認するかどうかを判断します。
※管理者メールアドレスに届くメールは、登録メンバーからのメールと、メンバー以外(外部のメールアドレス)からのメールです。
また、管理者メールアドレスに登録できるのは、メーリングリストに登録していないアドレスになるります。

上記2つの方法を検討した結果、今回は、管理者が全ての配信メールに承認をするのは運用上難しいということから、登録以外のメールアドレスから送らないよう周知を行い、今後エラーメールの発生頻度を踏まえて「登録メンバーの権限の設定」する方法を検討することになりそうです。

最後に

今までメーリングリストの運用を希望されたことがなく、私自身も利用したことがなかったので、改めて調べて色々と知ることができました。
今回の設定以外にも

  • 配信メールのヘッダーやフッター(固定文章)を設定できる
  • 過去に配信されたメールの確認ができる
  • 配信エラーの管理ができ、未達のメールアドレスの削除や通知、エラー内容の確認ができる
  • 公開ページを作成し、過去ログの閲覧機能や、メーリングリストの入会・退会を申し込むフォームを設置できる
  • 空メール自動入会用メールアドレスを利用できる
  • 任意のWebページにて入会窓口を設置できる

と多くの機能があることがわかり、理解が深まりました。

メーリングリストは、メールマガジンと同じように扱われることが多く、よく混同することもありますが、メンバー内でやり取りを行うのであれば、メーリングリストの利用が合っていますし、多くのメンバーにメールを一斉配信したいだけであればメールマガジンを利用する方がよいかもしれません。

今後も希望される利用用途に合わせて提案していきたいと思います。


先日Xserverを利用しているサイトで、メールアカウントのパスワードを変更しました。
その後、パソコンのメールソフトでメールアカウントのパスワードを変更して、メールの送受信をしたところ、パスワード変更前の受信メールが受信箱から全て消えており、
Xserverの「WEBメール」にログインして確認しましたが、同じように消えていました。(送信メールは残ってました)
上記の状況について、Xserverのチャットサポートで対応してもらいましたので、記録として残しておきます。

自動バックアップからのサーバー領域のWeb・メールデータ復元

1.サーバーパネルにログインし、「バックアップ」をクリック

Xserverでは全プランで標準提供されている「自動バックアップ」機能によって、保持しているバックアップデータを取得することが可能です。
サーバ上のデータは、1日1回、バックアップ専用サーバに自動でコピーしており、全サーバプランでサーバ領域のWebデータとメールデータを「過去14日分」(契約サーバの種類によっては「過去7日間」)、MySQLデータベースのデータ「過去14日分」が保持されています。

受信メールデータがメールサーバー上からも消失した場合でも、直近の事象であればメール領域のデータ取得・復元で復旧が可能でした。


2.自動バックアップデータの取得または復元


処理種別が「自動バックアップデータの取得」であれば、現状のデータが巻き戻ることなく復旧させることができます。
※「自動バックアップデータの復元」を実行してしまうと、サーバの状態が選択日付時点へ巻き戻ります。


取得方法を「対象を指定して取得」にした場合、取得の対象をドメイン・ディレクトリごとに指定することができます。
対象として指定できる項目は以下の通りです。

  • Web領域:対象ドメインの「public_html」ディレクトリのデータ
  • Web用設定ファイル:対象ドメインの「public_html」「mail」ディレクトリ以外のデータ
  • メール領域:対象ドメインの「mail」ディレクトリのデータ

今回は「メール領域」を選択しました。
画面上の注意事項を確認して「上記の注意事項を理解した上で処理を行います。」いチェックし、「取得を開始(確認)」をクリックしてバックアップが完了します。

3.バックアップデータをメールフォルダにアップロードする

「バックアップデータ保存先」に保存されたデータを一旦PCに保存して、所定のメールフォルダに取得したメールデータを直接アップロードすればメールデータを復元できます。

バックアップデータ保存先

バックアップデータ保存先は、Xserverでは以下の領域になります。

 /home/(サーバーID)/userbackup/

メールフォルダの場所

メールフォルダの場所は、例えば<info@example.com>というアドレスの場合、Xserverでは以下のパスになります。

 既読:/home/サーバーID/example.com/mail/example.com/info@example.com/cur/
 未読:/home/サーバーID/example.com/mail/example.com/info@example.com/new/

メールデータをアップロードした後、一旦Xserverの「WEBメール」にて受信メールが戻っていることを確認し、パソコンのメールソフトで同期を完了しました。

最後に

データベースやWeb領域だけでなくメールのデータをバックアップできることと、バックアップの中から個別のアカウントのデータを復元できて、大変便利でした。
今回はパスワード変更による受信メールデータの消失でしたが、POPでのメール受信によってサーバから削除した場合や、Xserverの「WEBメール」から削除した場合などで、バックアップの処理を実施した時点でサーバー上に残っていないメールデータは保存が行えないこともあるので注意が必要です。

次に同じようなことが起きた時に忘れないように覚えておきたいです。