ブログ

日々の出来事

私が高校のデザイン授業の際に色について興味を持ったのは、デザインとして必要な色選びや組み合わせよりも、色の概念を知ったことの方が大きかったです。初めてこの概念を知った時は衝撃で、自分の思っていた色というものが全く違うものになりました。
そして色について沢山の興味が湧きました。

物の色というのは、物に色がついている訳ではないのです。物に反射した光なのです。

分かりやすく書くと、例えばリンゴは、リンゴ自体が赤色ではないのです。
太陽や電気の光を受けて光の赤の成分だけをはね返し(反射)、その反射した光を人間の目が見て、さらには脳が認識して、このリンゴは「赤」だと思うのです。



リンゴに光の赤の成分が反射されたとき、残りの光の色の成分は物に吸収されます。
光は三原色といって、R(赤)、G(緑)、B(青)の3種類の色成分があるので、リンゴの場合はR(赤)を反射し、G(緑)とB(青)を吸収しているのです。
そして、人間は反射した光を目で見て、目の中の細胞が光の成分に反応し、脳に光の色の成分の信号を送ります。そこで初めて「赤」という色を認識するのです。

よって色とは「物」として存在するのではなく、「物」と「光」と「人」の3つの要素の組み合わせで成り立つ概念です。
「物」は反射しやすさや透明度で、「光」は強さや種類(太陽光や電気の光)で、「人」は状態(目の構造や脳)によって色が違ってくるので、「物」と「光」と「人」の要素のうち、どれか1つでも違えば色の見え方は変わってきます。

3つの要素のうちの「人」の状態により色の見え方が変わるというのが、カラーデザインワークに大きく関わる部分です。
私が心引かれた色の概念こそが、「色のユニバーサルデザイン」において、一番重要なことだったのです。

次は色の概念のうち「光」を掘り下げてみようと思います。(UC級では「物」については掘り下げないみたいです。)


ブログの記事一覧